電気窃盗は、不可罰ではありません。

従って、街中の充電スポット以外の場所で、許可無く電気を使用して充電を行った場合、窃盗罪に問われる危険性があります。

本稿では、この点についての情報を読者の皆様と共有したいと思います。

1.電気窃盗

電気は、有形的存在を有しない無体物なので、電気窃盗は、不可罰になりそうです。

しかしながら、法は、電気の財物性を認めて、電気窃盗を不可罰にしていません(刑法235条、245条)。

従って、街中の、例えば、店内、車内、公共施設等の使用を許可された充電スポット以外の場所で、許可無く電気を使用して充電を行った場合、窃盗罪に問われて、大へんな事態になる危険性があります。

2.充電の際の危険な判断

使用が許可されていないコンセント等を勝手に利用することが問題なのは誰でも分かっていると思います。

そうは言っても、バッテリ切れが起こりつつある緊急の時は気が動転して想定外の行動を採ることもあり得ます。

充電を開始する時の判断(心理状態)は概ね次のようなものではないでしょうか。

① (無料又は有料の)充電スポットであることを確認して、充電を開始した。
② 充電スポットであると思い込んで、充電を開始した。
③ 充電スポットかどうか不明だが、急いでいるので、充電を開始した。
④ 確認したいが、まわりに関係者らしき人がいないので、充電を開始した。
⑤ 誰も見ていない、あるいは、誰もいないので、充電を開始した。
⑥ 充電スポットでないことが分かっているが、充電を開始した。

上記①は、自分の身を守るためにも、絶対に必要な判断(行動)です。

実際、殆どの方々が、充電スポットであることをしっかり確認してから、充電を開始されていると思います。

他方、上記⑤や⑥は、通報等された場合に、弁解の余地がありません。

将来のことを考えて、このような判断による危険な行動は、絶対に慎んでいただきたいと思います。

3.気を付けたい充電利用の不許可スポット

次のような場所にあるコンセントは、利用不許可が多いと思われます。

・ 建物内の柱や壁の床面近くに設けられたコンセント
・ トイレ内のコンセント
・ 建物外に設けられたコンセント

いずれにしても、紛らわしい場合は、積極的に確認をされて、安心した上で充電作業を行いましょう。

4.まとめ

外出中にスマホやノートPCの充電が必要になることは珍しくありません。

その際、よく確認をせずに、コンセントやUSB充電ポートを利用するのは法的にとても危険です。

USB充電する際には、利用の可否をしっかり確認することが必要です。

自分の身は自分で守りつつ、充電ライフを楽しんでいただきたいと思います。

以上、「スマホを街中で安全にUSB充電する方法<電気窃盗>」についてでした。