デスクトップ型パソコン(デスクトップPC)は、PC本体とキーボードとが別々になっており、キーボードは、USBケーブルを介して或いは無線で、PC本体と電気的に接続されます。
従って、キーボードが本体に内蔵されているノートPCとは、トラブル時の対応が少々異なります。
本稿では、PC、特に、デスクトップPCのキーボード上に飲み物がこぼれてしまった場合(水濡れ時)の対応について、読者の皆様と情報を共有したいと思います。

 (1)飲み物トラブルの程度は軽度か深刻か?

外付けキーボードの場合、飲み物トラブルが生じたとき、そのキーボードをデスクトップPC本体から簡単に取り外せます。

そして、新たなキーボードと交換後には、何事も無かったかのように、PC作業を継続できます。

そういった面では、ノートPCが水濡れした場合と深刻度の次元が異なります。

交換用のキーボードを持っていない時でも、とりあえず安価なキーボードを購入する等して暫定的な対応が可能です。

 (2)外付けのキーボードを取り外すには?

本来的には、PCに接続されている電子・電気機器は、PCの電源を切って、その後に取り外すべきかもしれません。

しかし、常にそれでは不便なので、作業の軽減ないし不便を解消する目的でUSB接続が開発されました。

USB(ケーブル)を介して接続される機器は、基本的にPCの電源が入ったままでも抜き差しが可能です。

しかしながら、USBメモリなどでは、データのやりとりの途中で「抜く(接続解除)」場合に、データ消失等の弊害があり得ます。

そこで、安全の観点から、PCには、「ハードウエアの安全な取り外し」という機能が設けられました。

従って、USBメモリなどでは、画面の指示に従って接続を解除(抜く)することになります。

ところが、(外付け)キーボードの場合、この機能の「取り外すデバイス」選択画面には、何も表示されません。

結局、キーボードの場合、USBケーブルの着脱はいつ行ってもOKということです。

パソコンのマニュアルや本などには、そのことについて特に記載されていないようです。

他方、水濡れしたキーボードがPCに接続され続けると、PCの誤動作や損傷を招くことがあり得ます。

そこで、キーボード上に飲み物がこぼれたなどの、緊急を要する非常時には、パソコンの電源が入ったままでも、キーボードを直ちに取り外す(USB接続を解除/抜く)ことが好ましいということになります。

 (3)内部への飲み物の侵入をさまたげる簡単な方法とは?

ノートPCの場合と同様に、キーボードを逆さにすることです。

例えば、広げたタオルの上に、打面(上面)を下にした逆さ状態のキーボードを置いておきます。

タオルとキーボード打面との間に、吸水性の高いキッチンペーパーを挟み込むと尚良いかもしれません。

 (4)キーボードの復旧方法は?

飲み物が飲料水であった場合、キーボード内部を十分乾燥させて水分を蒸発させることによって、キーボードが復活する可能性が期待できます。

しかし、飲み物が水以外のもの、例えば、ジュースなどの場合、水分が蒸発しても、残った糖分等がキーの動きを阻害する恐れがあります。

キーの戻りが遅くなったり、引っ掛かりが出来たり、より強く打たないと入力が出来なかったり等、キー・タッチが悪化します。

キータッチの悪化は、仕事の能率に影響を及ぼします。

従って、キーボードを新たに購入するか、或いは、キーボードを掃除することが必要になりそうです。

 (5)外付けキーボードの掃除

外付けキーボードの分解は、比較的容易です。

所有者が自ら掃除することも珍しくはありません。

キーボードの各キーからそのキートップを上方に引っ張って抜いて外します。

キートップ引き抜き用の専用工具は、ネットを検索すると比較的簡単に見つけ出せます。

外したキートップは、中性洗剤等を薄めた洗浄液で洗浄します。

洗浄後に、キートップを元の場所に取り付ける際に、迷わずにできるようにするため、スマホ等を使って、キーボードのキー配列の写真を予め撮っておくと助かります。

キートップを取り外す自信が無いときは、無理をしないで、キートップの付いたキーボードのままで掃除されたらよいと思います。

キーボード本体は、端子や基板などの電気部品が使用されているので、水分を含む洗浄液は使用しない方がよいです。

専用のPC洗浄液(又はウエットシート)を利用しましよう。

 (6)まとめ

デスクトップPCにUSB接続される外付けのキーボードは、PCに付属してくることが多く、比較的安価(タダ?)です。

従って、飲み物トラブルでキーボードが水濡れしても、金銭的なダメージは実質的に軽いです。

しかし、実際にキーボード上に飲み物をこぼすと、精神的に相当慌てます。

こういった飲み物トラブルは、いつでもどこでも誰にでもおき得ます。

従って、日頃からそれを或る程度意識して、実際にトラブルが生じても、慌てずに迅速・適切な対応を取れたら良いと思います。

以上、「デスクトップPCのキーボード上に飲み物がこぼれたときの対応」についてでした。